河北省石家庄 MU飛ばず大雪のため発着キャンセルに
まず、この度の水害で被災された河北省の方には心からお見舞いを申し上げたいと思います。
今回は本当に助けられた2件の話です。
年末から正月にかけての休暇が終わり、河北省から上海に帰ろうとしたときの話。
夕方空港に向かうこうバスは、高いところに登ってくるんだなと思った。
搭乗予定時間が30分待ち、60分待ちとなってイライラしはじめたあと、各飛行機の運航停止がバラバラと入ってくるようになってきた。
そうこうするうちに自分の乗る東方航空の便も含めて全ての便が欠航になってしまった。
もともと搭乗する人もそれほど多くなかったが、一応乗客は航空会社のカウンターに向かい何とかしてくれよとお決まりのように一回はごねてみる。しかしケンもホロロの対応にあって諦めて引き下がるというパターンである。
自分も聞いてもらえるとは思っていないが、皆のように一応文句(失礼)行ってみる。
「旅行者なんで今日泊まるところないし、現金も持っていない。今日帰らないとまずい。どうしよう。」
まあ、とりあつかってもらえるとも思っていないし、捨て台詞みたいなものである。
空港からは、飛行場をクローズする。街とを結ぶ空港バスの最終出発もあと15分です。乗り遅れがないようになどとアナウンスされている。
飛行場内の販売員さんもショーケースのカギをガチャガチャとかけ、どんどんと照明を落とし、自分たちも市区に向かうバスに間に合わそうと急ぎはじめた。
諦めて出口に向かおうとしたとき
『もし、そこのあなた困ってるんではないか』 「現金の持ち合わせがなくて困っておりまする。」
上海に帰ればお金あるのでほぼほぼ財布にはお金がなかった。
『ちょっとこちらにおいでなさい。』
なにかサービスか、お得なホテル紹介でもしてもらえるのではないかと
パーティションの裏に連れられていく。
『普通はできないんだけど、お困りのようなので、払い戻し処理をします』
受け取り領収書をささーと作ってくれて
『ここにサインと携帯番号を書いてください』
「本当に助かります。すごく感謝します。これからはずーっとMU(東方航空)に乗ります」
その時には本気でそう思った。チケットと現金を交換して改めて出口に歩き出した。
暖房も落ちて、気が付いたらぐっと冷えてきた飛行場だったけど、胸にはいっぱいの熱いものがこみ上げてきた。
わざわざ季節外れの外国人旅行者に慌ただしいなか対応してくれた職員さんへの感謝が忘れられない。
本当にありがとう。
雪のなかタクシーがスリップしまくり。ビビりながら鉄道駅へ
最後のバスも出てしまい。残り3台ぐらい残ってるタクシーを捕まえて下山
走りだして、とにかくスリップしまくりであることがわかった。
とにかく市区に向かいつつ、できれば同僚がいる北京に行きたいんだけどと相談。
運転手さん曰く、絶対に長途汽車(都市間バス)は雪だからやめなさい。高速道で事故が多発するから。
行くなら雪で視界なくても走れる鉄道にしなさいというので、鉄道駅に向かってもらう。
この時間、登ってくる車もないため道路のほぼ真ん中走行する。
赤信号で停止するたんびに、車のリアが降られて45度ぐらい斜めに止まる状態。
左右に曲がるたびにズズズと漆黒の道路には、たまに自転車を押しながら降りる人を見るくらい。対向車も上がってこない。冬の山梨のドライブに慣れている自分も思わず声がでる。「わぁー、ええええ」
運転手さんかも思わず『うぉー、ととと』と低い声がでている。 気が付いたら後ろで声をあげてるのに、中国人の口癖ともいえる『没問題! 大丈夫、問題ない』もいただけていない。
こっちも「加油! がんばれ、ゆっくり」としか言えない。コーナーごとに人も車も唸りながら降りていく。
赤信号の交差点でも止まりきれずに、リアは振り子状態で交差点の真ん中で2時の方向を向いて停止してる始末。
誰も見てないし、他の車もいないので迷惑をかけてるわけではない。
FR車だったんかな。めっちゃ運転手さんと一体感ができた。
市内の平坦なところにきたら交通量もあるし、雪は積もっているけど、もう安心。
鉄道駅で仲良くなった運転手さんとはここまで、お礼にチップも受け取ってもらい握手までしてお別れしました。
気が付いたら寒いはずなのにヒートテックの中は冷汗でびしょびしょでした。
北京行の電車のチケットがとれたので北京に深夜に到着することができました。
石家庄から北京まで移動に乗車した寝台車
3段寝台車の上 筆者のACEのザックと足